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地産地消のススメ

かなさんの仲間通信~地産地消の輪

第5回 横浜野菜推進委員会 会長 椿 直樹さん

「地産地消de愛ツアー」

ハート柄のネクタイ、黒のハット、背中には天使の羽根。

椿直樹さんのツアー時の写真

20年以上も料理人という、ある意味で職人の世界にいた自分が、まさかそのような格好をして、しかも司会をするとは……。
事の始まりはタイトルにもなっている「地産地消」と「婚活」をミックスした内容の、いわゆる着地型のグリーンツーリズム。私が事務局長を務める「濱の料理人」プロジェクトで、横浜市の職員と知り合ったのがきっかけで、市から「ガイド役をしてくれないか?」との依頼があり、お引き受けすることになった。横浜市、旅行会社と我々で、かなり濃厚な打ち合わせを重ねた渾身の企画。
その会議の席で、旅行会社の方が何を思ったか「やっぱり椿さんはこういう企画の時、蝶ネクタイとかしちゃうんですか?」なんて発言をしたものだからスタッフもノリノリで衣装の手配をしてくれた。
それが、冒頭で説明した格好。それはさておき……

ツアーの参加者は厳正な抽選で選ばれた独身の男女各16名の合計32名。応募者はなんと、その3倍以上という大盛況ぶりだった。

いちご(あきひめ)の写真

ツアーの内容は以下の順で半日かけて実施された。
(1)平成23年2月5日の午後、都筑区役所に集合、そこから大型バスで移動。ちょっとした遠足気分。
(2)都筑区のいちご農家さんで「あきひめ」という、流通には不向きな品種をもぎ取り、試食。皆さん、いちごの味に大満足の様子だった。
(3)さらにバスで移動し、料理教室が開催される会場へ移動。さきほどの農園で採れたいちごを使用してのスイーツ作り教室。バレンタインも近いという事で、「いちごのミルクレープ(チョコ味)」を実習し試食。
(4)中華街の中をクイズを解きながら歩くミッションウォーキング。
(5)ウォーキングの最終ゴールは地ビールレストラン。ディナーメニューは当然「地産地消」にこだわった内容で、地産地消クイズもあり、「時間が足りない」という意見があったほど盛り上がった交流ディナータイム。

最初の自己紹介の段階ではかなり、皆さん緊張気味だったが「地産地消」というキーワードによって異性、または同性同士も距離が近付いていくのがはっきりとわかった。「あぁ、こういう啓発もありなんだなぁ」と感心してしまった。

いちごのミルクレープの写真

今まで、料理人という立場にいた私は、他の料理人に対して「何故、こんなに新鮮で美味しいのに地場食材をメニューに導入しないのか?」「何故、自ら畑に行って生産者と話したり、収穫の手伝いをしたりしないのか?」という、ほとんど押し付けに近いレベルの感情を抱いていたが、今回のツアーを通して、今後「地産地消」をさらに推進、発展させていくための大きなヒントを得る事が出来た。それは地元の農家さんやレストランの方々との出会い。4月ならたけのこ掘り、8月ならぶどう狩り、と季節ごとにこうしたツアーを行うことで、各地域の地産地消に携わる方々とのつながりができる。それがさらなる地産地消の推進、発展につながるのではないか。

思いもよらない成果を得た事で、今後も時にはコックコートを脱いで(蝶ネクタイはいらないが)「神奈川県」や「横浜市」の「地産地消」のポテンシャルを探る時間や場面を積極的に求めていければと感じた。
「地産地消」を推進するため、「横浜野菜推進委員会」として市民活動を始めて今年で8年。このような活動は10年間継続できれば本物と言われているが、今回のツアーを新たな引き出しとして、その先も次世代に「地産地消」を我々のスタイルでつないでいきたいと思う。

終わりに、今回執筆という機会を与えてくださった(株)藤代商店の中野さま、かながわブランド振興協議会の担当の方に厚く御礼を申し上げます。

どうもありがとうございました。

執筆者プロフィール

椿直樹さんの写真

椿 直樹(ツバキ ナオキ)

横浜野菜の魅力を広く伝えるため2003年「横浜野菜推進委員会」を設立。料理を通して食育を推進する活動に携わる。その取り組みが評価され2009年、神奈川県で初めて農林水産省「地産地消の仕事人」に認定される。

2011年、地産地消を次世代に繋げるための取り組みを幅広く行うために起業。現在、(株)よこはまグリーンピース代表取締役。

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