ホーム地産地消のススメかなさんの仲間通信~地産地消の輪~平成23年度>第11回 (有)石田牧場 石田 陽一さん

ここから本文です。

第11回 (有)石田牧場 石田 陽一さん

石田牧場

私は、伊勢原市で乳牛約50頭を飼養し、牛乳を生産している酪農家です。
2007年に大学を卒業後、1年間、ニュージーランドの大規模農場で修業をし、2008年に実家の(有)石田牧場に就農しました。
当時は国際的に餌の価格が高騰し、牛乳を搾れば搾るほど赤字、という厳しい時代でした。ですので当初は「神奈川で牛を飼うことの意義」が見出せず、思い悩む日が続いたのですが、「人が周りにたくさんいる事が、北海道にも海外にも無い圧倒的な強み!」という事に気づき、それ以来、いろいろな方との交流を大切にし、牛乳の大切さや牛の可愛さ、私のような人間が牛を育て、乳を搾っているということを伝えています。

酪農体験をする子どもたち

私は特に子ども達に伝えることが大切と考え、「牧場を教育現場にするぞ!」というビジョンを掲げ、小学校や幼稚園児を対象に牧場体験活動を開催しております。月に2~3回、年間600~800人もの子ども達が体験をするのですが、最初は怖がっていた子も最後には笑顔で牛に餌をあげたり、優しく牛をなでたりしていて、子ども達の成長に驚いています。「出来なかった事が出来た」という経験は子ども達にとっても自信になり、牛乳の大切さを知る以上に、牧場での経験が子どもの心身両面の成長の後押しとなっていることが嬉しいです。こうした活動で給食の牛乳の飲み残しが減ったとか、飲まなかった牛乳が飲めるようになったとの報告を聞くと、神奈川で酪農をやっていて本当に良かったな、と感激いたします。

ジェラートショップ【めぐり】

私は牧場作業の傍ら、牧場直営のジェラート屋【めぐり】を妻と共に経営しております。2011年3月にオープンしためぐりは、ただ単にジェラートという商品を売るのではなく、ジェラートを通して、「こういう農家さんが、こういう思いで牛乳を搾っていますよ」「こんな理念を持って苺をつくっていますよ」といった、農家一人ひとりの「ストーリー」を売っています。「ジェラートを通して、農家と消費者との間に笑顔のめぐりを作る」との思いでスタッフ9名と共に経営しておりますが、お客様の「美味しい!」の笑顔が間近で見れることはこんなにも嬉しいことなのだと、初めて気づきました。今まで、牧場では牛乳を搾ったらハイ、終わりでしたので、どんな人が、どんな気持ちでうちの牛乳を飲むのか知りませんでした。「美味しい!」と言われ、嬉しい気持ちで、楽しい気持ちで牛の世話をすると、自然と牛にも優しくなり、牛も幸せです。幸せな牛はさらに美味しい牛乳を作ってくれ、それがまたさらに美味しいジェラートになり、より多くの方を笑顔にでき、また嬉しくなり…この「笑顔のめぐり」を作れば、必ず地域が盛り上がると思うのです!

生産者さんたち
めぐりに農産物を提供している生産者
さんたち

現在、伊勢原市の若手農家10戸から、冬は苺、秋はかぼちゃといった旬の食材を仕入れ、妻が美味しいジェラートを作っています。地元の農産物の美味しさ、大切な農家仲間の思いを伝えることができるのが、この地で酪農をしている醍醐味です。これからも、多くの方々との交流を通して、子ども達の心身の成長に貢献したり、たくさんの笑顔を増やしたり、農業の持つ無限の可能性を追求していきたいです。

 

石田陽一さん石田 陽一(イシダ ヨウイチ)

昭和59年生まれ。O型。
07年酪農学園大学酪農学部酪農学科卒業後、ニュージーランドで2600頭を飼養している牧場に務める。
08年に就農後、酪農教育ファーム認証牧場(※)を取得し、12年までで2000人以上の子ども達を牧場に受け入れ、子どもの心の成長に力を注いでいる。
11年3月、牧場直営のジェラート屋【めぐり】をオープン。伊勢原産の旬の素材をふんだんに使ったジェラートは地元を中心に人気が広まり始めている。
(※)酪農教育ファーム認証牧場とは…社団法人中央酪農会議が行う認証で、それぞれの牧場が持つ多様な資格を活用して、学校や教育現場等との連携により酪農教育ファーム活動を行う牧場をいう。
◆(有)石田牧場ホームページ:http://www.ishidabokujo.com
◆ジェラートショップ【めぐり】ホームページ:http://www.meguri-gelato.com

 

ページの先頭へ戻る