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地産地消のススメ

かなさんの仲間通信~地産地消の輪

第20回 農業 伊藤 洋文さん

小田急線の本厚木駅から、西へ徒歩15分程。JAあつぎの大型直売所『夢未市』の隣りに私の畑があります。

トラクターで作業をする伊藤さん

私は昭和56年3月に東京農業大学を卒業後、国際農友会(JAEC(国際農業者交流協会))の派米研修生として約1年間カリフォルニア州の南部にある野菜農家で研修後、就農しました。
経営規模は、約2ha程で、家の東側に水田が広がり、西側はちょっとした丘陵地となっており畑があります。ここで約30種類の野菜を作っています。これらの野菜は主に厚木市民朝市・夕焼け市等で直接消費者に販売したり、すぐ隣にあるJAの夢未市やグリーンセンター、さらには市内のスーパーに卸したりして販売しています。

ビニールハウス内部

私の経営のこだわりは、旬の野菜を栽培し、とりたての新鮮なものを消費者にお届けすることで、常にこのことを心掛けています。特に、最近の野菜はいつが旬なのか分からないくらい季節感がなく、その栽培方法も決して環境にやさしいとはいえません。化学肥料を多く使って、必要以上に過保護な条件で栽培したり、輪作も考えず畑を酷使して野菜作りをしても、健康な野菜はけっして育たないと思っています。また、安心安全な野菜作りを心掛けており、少しでも農薬や化学肥料の使用を減らす工夫を実践しています。その一例として、夏場の高温期に太陽熱を利用した土壌消毒で殺虫・殺菌を行ったり、また各種特殊ネットを利用したり、フェロモントラップ(害虫の発生を前もって察知する道具)を設置して効率よく害虫の防除を行うなど、県の御指導を受けながら減農薬栽培に努めています。野菜は常日頃から口にするものです。このように環境にやさしくおいしい季節感に満ちたとれたての野菜を生産することを常に心掛けています。

作業する伊藤さん

次に農場の主な野菜について季節毎に紹介していきます。
まず、春は水田の裏作を中心にビニールを使用したトンネル前進栽培として、人参・白菜・ブロッコリー・レタス・大根等を栽培し、一足早い春野菜を出荷しています。夏から秋にかけては、きゅうり・なす・トマト・インゲン等果菜類を中心に露地栽培で生産しています。なすに関しては、6~11月の約半年間の長期どりをしており、栽培品種には一般的な『千両2号』の他に『長なす』『緑なす』『京なす』『米なす』さらには、神奈川県で育成された『サラダ紫』というアクが少なく生食できる水ナスの一種も栽培し、多様なニーズに応えられるようにしています。また枝豆では、『湯上がり娘』等の茶豆風味のものから黒色系の枝豆まで、食味にこだわって作付しています。秋から冬にかけては、ホウレン草・白菜・キャベツ・大根・カブ・人参・ブロッコリー等洋菜類を中心に作付けしており、特に人参は生食にもジュースとしてもおいしい『ベータグロリア』等の人参を作付けしています。この品種は、人参特有のくさみが少なくとても甘みがあり、カロチン含有量の多いおいしい人参です。是非食べてみてください。

収穫された野菜

さて、この秋の10月26、27日には、厚木市中央公園で全国朝市サミットが開催されます。当日は、私も出店致します。野菜以外にも、市内で作られた豆腐・煎餅・パン・食肉・加工品等いろいろと販売され、全国の朝市も集まり地方の物産も販売されます。是非ともご来場ください。

最後に長男も私と同様に派米研修を終え、昨年の9月に就農しました。都市近郊ということで、農業を取り巻く環境は年々厳しくなってきていますが、地の利を活かした経営でそれを乗り越え、都市の中の緑の空間を保全し後継者に夢が持てるようなそんな農業に挑戦していきたいです。

□JAあつぎ夢未市のご案内
【本 店】厚木市温水255
     営業時間:9時30分から18時
【相川店】厚木市酒井1422-1(JAあつぎ相川支所構内)
     営業時間:9時30分から18時
夢未市ホームページ:https://www.ja-atsugi.or.jp/yumemiichi/(外部サイト)

□厚木市民朝市について
開催場所:厚木市恩名1-9-20(厚木市文化会館 北側駐車場)
開催時間:毎週日曜日
     4月~9月 5時30分から7時
     10月~3月 6時から7時

□夕焼け市について
開催場所:荻野運動公園(厚木市)
開催時間:毎週水曜日
     4月中旬~8月 17時から
     9月~10月末 16時から

執筆者プロフィール

伊藤洋文さんの写真

伊藤 洋文(イトウ ヒロフミ)

昭和33年2月11日生まれ

東京農業大学卒業後、アメリカで研修し帰国後就農して約30年。

好きなもの:カレー

栽培作目:多品目露地野菜

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