かなさんの仲間通信~地産地消の輪
第28回 福島園 福島 直彦さん
私は、藤沢市長後で農業をしている福島園の4代目、福島直彦です。
野菜の販売先としては、庭先での直売が7割、ファーマーズマーケットやスーパーなどに3割出しています。少量多品目で、主にハウスでトマトを作り、露地野菜も年間通して30種類ほどの野菜を作っています。
小学生の頃から農作業を手伝い、高校も農業高校に行き、海老名にある農業の学校「神奈川県立かながわ農業アカデミー」にも行きました。また、そこで先生から声を掛けてもらい、非常勤職員として3年間勤務しました。身近に農業がある環境で今まで過ごしています。小さい頃の将来なりたい職業は農業でした。理由は農業が好きなことと、父を尊敬しているからです。今でもその気持ちは変わりません。
かながわ農業アカデミーでの勤務経験は、実体験に基づいた技術と知識を後輩に教えるということが自分自身のスキルアップにもつながりました。
家の農作業については、家族で相談しながらやっています。そこでは、就農当初から私の意見も取り入れてくれています。
主力商品はやっぱりトマト。3~7月が最盛期ですが、ハウス栽培と露地栽培を組み合わせることでほぼ一年を通して提供できるようにしています。できるだけ農薬を控えて、牛フン堆肥などの有機肥料を多く使い、水も極力使わないようにして、味を重視したトマトを作っています。
お客様から「おいしい」とか「ここのトマトを食べたら他のは食べられないよ」などと言ってもらい、最高のやる気や、やりがいを感じています。
露地野菜もやはり牛フン堆肥など有機肥料を多く使っています。毎年決まった野菜を作るのではなく、お客様のニーズに合わせて色々と挑戦しています。
農家を継いで14年。まだまだ現役の父には追いつけないけれど、品質を向上させて、新しい作物や新しい栽培方法にもどんどん挑戦していきたいです。
今、息子が2人います。8歳の長男と4歳の次男です。去年の七夕の時期に近くのショッピングモールに出かけたとき、そこで短冊に願いを書くイベントをやっていました。長男が僕も書きたいと言うので、いいよと言って書かせたら「大きくなったらパパと農業をやりたい」と書いていました。ものすごく熱いものが込み上げてきたのを今も覚えています。
農業は従事者の高齢化、後継者不足という問題を抱えています。そんなに甘いものではないのかもしれませんが、息子を見ていたら自分ももっと頑張らないといけないなと感じさせてくれました。将来、息子と農業ができたら幸せです。
執筆者プロフィール
福島 直彦(ふくしま なおひこ)
1981年生まれ 34歳
2000年かながわ農業アカデミー卒業
卒業後、就農と3年間かながわ農業アカデミー非常勤職員兼任
家族構成 妻、息子2人
趣味 サッカー、フットサル、トレーニング、映画鑑賞