カーネーション
かながわで出回る時期 | 11月頃から6月中旬まで (母の日用の鉢植えは4月から5月上旬) |
ナデシコ科の多年草で、紀元前2000年の古代ギリシャ時代から観賞用として栽培されていたとされています。現在では鉢植えや切り花として様々な花色や花型の品種が生産されています。
切り花のカーネーションは豪華な一輪咲き品種の他、小さな花をたくさん咲かせるスプレー咲き品種も人気です。花色も赤、白、ピンクなどの定番から、紫、オレンジ、黄色、緑色、ベージュ色や複色などバラエティー豊かです。
品種改良や流通技術の進歩により花保ちが非常に良くなり、長期間にわたって美しい姿を楽しむことができるようになりました。
かながわのカーネーション
神奈川県内では切り花カーネーション生産は盛んに行われています。明治の末に露地栽培が始まり、大正時代後半にはかなりの温室栽培があったようです。現在の主要な産地である秦野市では昭和2年から生産が始まり、戦争による中断がありましたが、戦後の復興は早く、昭和30年には面積で全国の10%を占めるまでの産地に成長しました。昭和40年代には、麦作等から収益性の高いカーネーション栽培へと転換が進み規模が拡大していきました。現在、生産者はそれぞれ一輪咲き、スプレー咲き両方の品種をあわせて10種類程度を栽培しています。収穫した切り花は、水揚げ後、切り花の長さ毎に選別し、20本を1束にして100本を1箱に詰め直接市場に出荷しています。高品質な切り花を出荷しているため、市場では高い評価を得ています。
鉢苗ものカーネーションは母の日向けに生産されています。秋に苗を導入して管理し、ちょうど母の日の頃に満開となるように生産を行っています。
県内では切り花、鉢花として多くの品種が栽培されているカーネーション。母の日のプレゼントとしてだけではなく、私たちの暮らしに潤いをあたえてくれるお花として、様々な場面で楽しんでみてはいかがですか。
ワンポイントアドバイス
切り花を長く楽しむには、よく洗った花瓶を使い直射日光が当たらない気温が低い場所に置きましょう。生ける水に切り花保存剤を加えたり、毎日水を換えたりすると、さらに長い期間、楽しむことができます。