スイートピー
かながわで出回る時期 | 12月から4月上中旬まで |
甘い柔らかな香りが魅力的なスイートピー。春の訪れを告げる花として欠かせません。
地中海に浮かぶシチリア島に自生していた原種の花は、エンジ色と紫色の小さな花だったと考えられていますが、その花の種子をイタリア人の司教で植物研究家のクバーニが、イギリスの植物研究家に贈り、その後、イギリスで改良が重ねられ現在の姿になったそうです。
今ではピンクの濃淡、白、紫、赤などバラエティー豊かな花色で目を楽しませてくれます。花型も様々ですが花びらにフリルがある優美な品種が主流となっています。
かながわのスイートピー
神奈川県内では冬晴れに恵まれた温暖な気候を生かした切り花の栽培が盛んです。
神奈川県内でのスイートピー栽培は大正時代から始まりました。東京の市場に近く、輸送技術が発達していない時代に朝摘みの花を出荷できることで高い評価を受けていました。切り花保存の技術が発達した現在でも品質の良さには定評があり、近郊で生産された切り花ならではの新鮮さが自慢です。
ツル植物のスイートピーは繊細な手入れが必要で、大変な手間をかけて生産されています。それぞれの農家ならではのオリジナル品種も生産されているので、是非、可憐なスイートピーを様々な場面でお楽しみください。
ワンポイントアドバイス
切り花を長く楽しむには、気温が低い場所に置きましょう。か弱いイメージからは想像ができないほど長い間、楽しむことができます。
スイートピー単独でも主役となって十分に楽しめますが、どんな花と合わせても相性が良いので、他の花と組み合わせて飾ると新しい魅力が発見できるかもしれません。
神奈川由来の品種
生産者が育成した品種と、農業技術センターが育成した品種があります。
生産者育成品種は、サザンピーチなど多数あります。
農業技術センター育成品種は、種苗登録されたものとしてリップルショコラ、リップルピーチ、リップルラベンダー、スプラッシュヴィーノ、スィートスノー、スィートピンクなどがあります。また、種苗登録されませんでしたが県内で生産されているものとしてスプラッシュブルー、スプラッシュパープル、スプラッシュレッドなどがあります。