だいず(大豆)
かながわで出回る時期 | 通年 |
かながわのだいず
相模川上流部ではかつては大豆や小麦が盛んに栽培されていました。津久井地域(相模原市緑区)での大豆栽培は、煮豆や味噌加工等古くから郷土食の素材として地域に根差しています。戦後、輸入大豆の増加や経済性の高い作物生産への転換等により、在来系の大豆栽培は、中山間地域の津久井地域と足柄地域の一部の水田地帯(「畦畔大豆」)に残っているのみでした。
その中で、津久井郡相模湖町千木良(ちぎら)地域(現相模原市緑区千木良)から収集した系統である「津久井在来」は、津久井郡内で栽培されていた代表的な系統でした。
一時は、「幻の大豆」と呼ばれるまで生産量が減少しましたが、県内各地で「津久井在来大豆」を守ろうという取組が行われ、相模原のほか、厚木、秦野、藤沢、平塚などで栽培が広がっています。
ワンポイントアドバイス
大豆の栄養をそのまま摂る食べ方として「蒸し大豆」がお薦めです。おうちで作るのが難しい場合は、加工品もあるので、ぜひ取り入れてみてください。
- 「蒸し大豆(津久井在来大豆・厚木産)」の主な販売場所
JAあつぎ農産物直売所夢未市(外部サイト)
神奈川由来の品種
「津久井在来大豆」は、ずっと昔から、津久井地域に伝えられてきたもので、品種ではありません。神奈川県は、県内各地で栽培されている津久井在来大豆から、本来の特徴に一番近い大豆を選抜し、「相模原市系統」を産地標準系統としました。津久井在来大豆の自家採種は3年までを限度とし、系統特性を守るために種子を更新することにしています。
粒はやや楕円を帯びた形状で、一般の大豆より粒が大きく、糖度が高いのが特徴です。味噌や納豆などの加工にも適しています。
津久井在来大豆(商標ロゴ)は、津久井在来大豆産地標準系統の登録商標です。(登録商標第5583708号)