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地産地消のススメ

かなさんの仲間通信~地産地消の輪

第12回 青木農園 青木 剛史さん

~農家は作物の生産者であり、笑顔の生産者~

私は伊勢原市で、主に施設トマトを栽培するトマト農家です。

作業をする青木剛史さん

2009年に大学卒業と同時に、22歳で実家の青木農園に就農しました。幼い頃から父親の働く後ろ姿を見て育ち、トラクターに乗る姿、一生懸命作った野菜でお客さんに喜んでもらっている姿は本当に格好良いと思っていました。そして、将来の事を考え始めた小学校5年生の時『やっぱりこれしかない』と、実家を継ぐことを決意し、担任の先生と両親に後継者宣言をして、農業高校、大学の農学部を経て現在に至っています。

沢山のトマトたち

就農後1、2年は何も考えず、父親の仕事を覚えようと必死に体を動かしていました。そんな時、就職活動に苦しんでいた友人から『お前は親が敷いてくれたレールがあっていいよな』と言われ、夢や目標など何もなかった私は『子供の頃からあんなに憧れていた仕事をしているのに、俺は何の為に仕事をしているんだ』と、暗黙のような自問自答の日々が続きました。
そんな晴れない気持ちのまま、出荷のため直売所に行くと店員さんから1枚の手紙を渡されました。そこには、4歳の女の子が家族みんなで私が作ったトマトをおいしそうに食べている絵と、お母さんの字で『娘が初めてトマトを食べてくれました。本当に本当にありがとう』と書いてありました。今までに感じた事のない喜びが体中を走り、『僕が農業をする理由はこれだ』と強く感じました。
大切なことはインサイドアウト。まずは自分の身近な人たちから農業を通して笑顔にしていき、その友達、またその友達へと笑顔の輪を少しずつ広げていく事が出来るのが地産地消の考え方であり、大きな強みのひとつだと思います。我が家の販売体制は直売100%で地産地消に徹しているので、今後も継続していきます。やはり、農家が一生懸命おいしいものを作る理由、その根本にあるのがお客さんから直接言われる『ありがとう』の為だと思うのです。

袋詰めされたトマト

人は生きる為には何かを食べなければなりません。その大切な『食』に関わり、子供たちの心と体の成長に携わり貢献出来る農業は、とても価値のある仕事だと改めて実感しています。そして私は、『野菜を通して生きる活力と健康を提供し、笑顔をお届けする』という経営理念を掲げ、お客さんの心と体を豊かにし、笑顔を生み出せる本物の農家(プロファーマー)になるために明日からも汗を流していきます。

現在私は、2つの目標を設定しています。
1つは『とにかく素直に実践』です。父親はもちろんですが、私の周りには心から尊敬する師匠がいます。その人たちの30年以上の経験を、どんなに頑張ってもすぐに追いつく事は出来ません。それならばその長年の経験からの言葉を素直に聞き、実践しようと決めています。
2つ目は『小学生がなりたい職業ランキングで農業がベスト10にランクイン』です。
農業は何があっても衰退してはいけない、繁栄し続けていかなければならない職業です。その為に私たち若手農家が、子供たちにいかに農業を魅力的に魅せられるか。目標であり、必ずクリアしなければならないミッションとも思っています。

これからも、たくさんの人の笑顔を生み出す事を目的に、地域に根ざした農業をしていき、農業を通して神奈川に貢献していきたいです。

執筆者プロフィール

青木剛史さんの写真

青木 剛史(アオキ ツヨシ)

1986年7月16日生。日本大学、千葉県農業大学校を経て2009年に専業農家の3代目として就農。就農後、エコファーマー、ジュニア野菜ソムリエの資格を取得し、環境に優しい野菜作りに徹し、食の重要性や野菜の魅力を伝えている。

農場名:青木農園

栽培作物:トマト、ミニトマト

主な出荷先:地元JA直売所、わくわく広場、ヨークマート北金目店、ヨークマート伊勢原店

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