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第25回 農業 岡本 桂さん

地産地消と私の夢

相模原市中央区の岡本桂(おかもと かつら)です。今年の4月から市内で本格的に農業を始めました。
私は農家の長男ですが、農業に従事することは考えていませんでした。就農のきっかけは、父が胃癌(がん)を患ったことです。父は部分的な摘出手術を受けたものの、再発を繰り返していました。私は長男でありながら、実家の家業についてよく知らないことに焦りを感じました。
当時私はソフトウェア関連の仕事に携わっていましたが、事業の規模縮小に伴う他事業部への異動などで、やりがいを見失っていました。そこで思い切って家業の農業に携わることにしました。

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しかし困ったことに、父は私が家業を継ぐことに消極的であり、老人特有の症状も出てきていましたので、教えを乞うことができません。
そこで、かながわ農業アカデミーで農業を学ぶことにしました。その年度最後の願書受付けの締め切り一週間前でした。
今振り返るとアカデミーでは有意義な一年間を過ごしました。農業を行うにあたっての基本的なノウハウを学ぶことができました。具体的には栽培方法、施肥のスケジュール、農薬の使用方法及び農業機械の操作方法などです。そして何よりも収穫だったのは、神奈川県内や、それに限らず他の都県にまで、目的を同じくする仲間を得ることができたことです。

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翌年、私はアカデミーの勧めで、相模原市農協の営農センターでの一年間の新規就農者研修を受けました。約1反(10アール、1,000㎡)の農地を自分で耕作、栽培、防除(ぼうじょ)、収穫し、販売するという内容です。ここでは、アカデミーとは違う、より実践的なスタイルで勉強することができました。
次年度からは一人で農作業をすることを念頭に置いて、農作業はなるべく一人で行うことを心がけました。但し、農協の職員の方々との共同作業にも参加させていただき、大勢で作業することのメリットも認識しました。
ここでも職員の方々や地域の方々と知り合いになることができ、また同じ新規就農者の仲間たちと親しくなることもできました。

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そしてこの4月に本格的な就農となり、実家に泊まり込みの単身赴任生活が始まりました。今のところ庭先販売をメインに営農しています。

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実家は住宅街の中であり、販売に関しては好立地で、特に年配の方々によく買っていただいています。品目は、ほうれん草、菜の花、絹さや、リーフレタス、キャベツ、カリフラワーなどです。梅雨明けのころには、ナス、キュウリ、オクラ、ニガウリなどが主力となる予定です。
今後も客層に合った品目を栽培、販売していく予定です。近い将来、スーパーマーケットの地場野菜コーナーなどへの出荷も考えていますが、この庭先販売はずっと続けていきたいと思います。庭先販売は地産地消の原点だと思います。
先に単身赴任と述べましたが、実は私の住まいは藤沢市の長後地区にあります。長後地区は、旧街道沿いやその周辺に古くからの農家が営む直売所が競うように点在していて、活気が感じられます。露地野菜のみならず、ハウス栽培のトマトやイチゴ、ナシやブドウなどの果樹も盛んに生産、販売されています。
私もいずれは、長後地区のような味わいのある直売所を、地元の相模原市で営んでみたいと思っています。

 

岡本桂さん岡本 桂(おかもと かつら)

1968年相模原市生まれ
1990年日本大学農獣医学部畜産学科卒
臨床検査などの職業を経て、2014年就農
直売を主体にヤオコー光が丘店などにも出荷
藤沢市在住、妻と娘2人の4人家族

 

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