いちじく(無花果)
かながわで出回る時期 | 8月上旬から11月中旬まで |
かながわのいちじく
神奈川県におけるいちじくの栽培は、明治12年、川崎の大師河原村でホワイトゼノア主を試作したのが最初といわれています。その後、大正8年頃川崎市内で作出されたマスイドーフィン種を中心に栽培が増加し、大正12~13年頃には70ヘクタールほどにもなりましたが、都市化の影響等で現在は生産されていません。
一方、小田原市から山北町へかけての酒匂川の堤には明治の中頃から在来種のいちじくが多数植えられましたが、第2次世界大戦によりそのほとんどが消滅してしまいました。戦後、同地方ではみかんづくりが中心に進められ、昭和30年代には水田にみかんの新植が行われるようになりましたが、昭和38年の大寒波により水田みかんが打撃を受け、代替作物の一つとしていちじくが注目され、昭和44年から大井町と南足柄市で新たに栽培が始まりました。
現在では、南足柄市、大井町が主な産地です。消費地が近いことから、朝取りの完熟イチジクとして高い評価を得ています。
ワンポイントアドバイス
生食のほか、ジャムやコンポートなどに加工してもおいしく食べられます。
皮をむいてそのまま食べる場合には、じく(先端の部分)からむくとむきやすいです。