ほうれんそう(菠薐草)
かながわで出回る時期 | 通年 |
かながわのほうれんそう
神奈川県内では、主産地である横浜市などで大消費地という立地条件を背景にほぼ年間を通じて栽培しています。露地では秋、冬どり、ハウスでは春、夏どり栽培をしていますが、暑さに弱く栄養価も下がるため、真夏の生産はほとんど行われていません。
横浜市での栽培は、明治41年に発行された「農家年中行事」に「播種期と収穫期」が明記されており、40年代には栽培されていたことが伺えます。「神奈川県園芸発達史」によると昭和15年頃に、横浜市は県内作付け割合の38%を占めていたことが記録されています。
戦争の影響で一時は生産量が減りましたが、現在も高品質なものが多く生産されています。
また、伊勢原市でも昭和20年代後半から本格的に栽培され、共同出荷が開始されました。現在も、横浜市や湘南地域で栽培が盛んに行われています。
ワンポイントアドバイス
現在は、生で食べる品種もあり、比較できアクは少なくなりましたが、通常の場合は、たっぷりのお湯で下ゆでし、あく抜きをします。沸騰したお湯に塩を少し入れ、 葉の部分を持ち、根元部分を先に鍋に入れます。根元がきれいな緑色に変わってきたら、葉の部分も鍋に入れます。しんなりしたら裏返し、15~20秒ゆでます。火を止めて手早く冷水に取り、水を入れ替えてよく冷まします。下ゆでしたものをあえ物やお浸し、お吸い物などに入れて和食にもなりますが、グラタンやサラダなど洋食の材料としても活用できます。
購入後は、葉から水分が蒸発してしおれてきますので、食べきれない場合は、ぬれた新聞紙にくるみ冷蔵庫の野菜室などで保管します。ゆでたものを冷凍して保存することもできます。